Friday, March 13, 2015

国連人権理事会第28会期(5)「慰安婦」問題を訴える

3月13日、NGOの国際人権活動日本委員会(JWCHR、前田朗)は、議題2&3の一般討論において次のような発言を行った。

<われわれは20年以上、日本軍「慰安婦」問題の状況について国連人権メカニズムに報告してきた。1991年、韓国の金学順さんが最初にカムアウトし、日本軍性奴隷制の被害者だったことを証言した。彼女の勇気に励まされて、アジア各地の生存者が50年の沈黙を破り、自分たちの苦痛を証言し、日本政府の責任を告発してきた。証言は日本の性奴隷制の現実を明るみに出しただけでなく、世界の最近の武力紛争における性暴力の生存者にも勇気を与えた。
しかし、日本政府は法的責任を受け入れず、被害者=生存者が真実、正義、補償を手にする努力を拒否している。日本は国連人権機関が出した勧告のほとんどを拒否している。安倍晋三首相は、日本当局による女性の強制連行の証拠はないとし、戦時の侵略について日本政府が謝罪したのと同じ立場をとらないことを表明している。第二次大戦における歴史の事実を否定し、アジア各国に対する侵略戦争を正当化する靖国神社に参拝した。
被害者は朝鮮人、中国人、フィリピン人、インドネシア人だけではなく、オランダ人やフランス人もいる。先週、「ジャパン・タイムズ」はフランス人の事件を報じた。1945年、インドシナで、28歳の日本軍将校が二人の姉妹を7週間監禁し、部下たちに彼女たちを虐待・強姦させた。7週間後、姉妹は銃殺された。姉妹はフランス人で、妹は14歳であった。
われわれは人権理事会が日本軍性奴隷制の歴史の事実を調査するよう要請する。>

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人権理事会が開催されている大会議室前の展示ギャラリーでは、オマーン政府主催の「私のアート、私の権利――人権に捧げるオマーン・アート」という展示が行われている。国連協賛で、素敵なポスターが貼られている。展示作品は、油彩、鉛筆、ポスターカラー、写真など。作家名・写真家名や作品のコンセプトが表示されていないのが残念。主に風景と人物。人物画や人物写真の多くはオマーンの子ども達が主題となっている。オマーンの風土と、街並みと、民族衣装と、子どもたちの笑顔。

Pinot Noir de Saint-Leonard, Valais, 2012.