Wednesday, December 08, 2021

キシリトール政権語録05 翼賛される不安

いえね、ちょっと戸惑っているんです。

総理になったら、厳しいマスコミの洗礼を浴びることになるだろうと思いましてね。そりゃあ、アベさんの時は、政治部記者は手なずけてありましたから、ほとんどアベさんの言いなりでしたけど、社会部記者が鵜の目鷹の目であら捜ししてました。

モリカケやサクラが良い例です。たかが公文書の修正です。不要文書の破棄です。それをあたかも前代未聞の不祥事であるかのごとく騒ぎ立てましたからね。

スガさんも、官房長官時代にさんざん餌を撒いて、政治部記者とは昵懇でしたけど、国賊のような学者を任命しなかったからと言って、さも政府に非があるかのごとく騒ぎ立てるんです。社会部記者だけでなく、日頃はおとなしい文化部記者までスガ叩きに狂奔していました。

こんな調子ですから、私もさぞや叩かれるだろうと、まあ、腹をくくってはいたんです。

驚いたのは、マスコミ揃い踏みの協調路線です。マツノさんがうまくやってくれてるんでしょうけど、マスコミは私を持ち上げてばかりです。

逆に野党叩きが始まったのには驚きました。いつもならわが党が必死で裏工作して野党のスキャンダルを1つ2つ暴くところですが、今回はそこまで手が回りません。ニカイさんが不貞腐れて、仕事をさぼったせいもありますが。

どうなる事やらと思っていたところ、案に相違して、全マスコミ一丸となって野党共闘叩きです。「立憲共産党」とか言って猛烈な非難をしています。

リッケンに対して「批判するな、政策提言せよ」ですよ。これは嗤えました。いいんですか、こんなことで。野党の仕事は政権を批判し、監視することですよね。我々だって2009年から2012年まで野党の経験をしましたから、あの時に初めて勉強したんです。世界中、どこへ行っても、野党の仕事は批判と監視です。

それなのに、全マスコミが揃ってリッケンは批判するな、ですからね。わが政権にとってこんなありがたいことはありません。

もっと驚いたのが、泉ピン子さんの息子さんですかね、あの顔は。リッケンの新代表が「批判ではなく、政策提言」とか言い出しました。だったら我が党に来れば良いのに。いつでも入党を認めますよ。歓迎します。わが党は懐が深いですから。

今朝の朝日新聞も、完璧な土下座新聞です。「地球24時」とか言って「日本の核廃絶決議案、国連で採択」という見出しです。我が国が国連に核廃絶決議案を出して、採択されたと報じています。

デマです。フェイクです。ここまで政権をヨイショして、大丈夫ですか。

この決議案は、核兵器廃止決議を阻止するために出してるんですよ。世界中誰でも知ってることです。

核兵器禁止条約を持ち出した諸国が、国連総会に核兵器禁止決議も出しています。「2030年までに廃絶しよう」とか、無理な目標を掲げて、各国に賛同を求めています。まるで踏み絵です。実現不可能な核兵器廃止をがなり立てているだけです。

この決議を阻止するために、我が国は一貫して持続可能な核兵器決議案を出してきました。SDGsじゃなく、SDNuclearsです。表向きは「核兵器廃止」ですが、そのための手段・方法は絶対に書きません。いつまでに廃止するのか、目標時期も書きません。

そんなことしたら、日米同盟に反するじゃありませんか。我が国としては、アメリカさんに「いざとなったらあちこちに原爆をバンバン落としてくれ」と頼んでいるんですからね。核兵器を廃止されては困ります。

そりゃあ、私は出身地から言って、反対のふりもしますよ。票は欲しいですから。しっかり確保しなくちゃ。核も票もキッシーに。

とにかく我が国としては核兵器に反対しているふりをして、持続可能な核兵器政策を続けることが国益です。核を禁止しない禁止決議はそのための苦肉の策なんです。1万年後には核のない世界を目指そう、です。

ところが、朝日新聞はこれを真に受けて、日本政府が核廃絶決議案を出した、なんて記事にしてるんですから、素晴らしすぎて眩暈がします。ここでまですり寄ってくるとは思いませんでした。何かご褒美が欲しいんですかね。

という次第で、このところ座り心地が悪いんです。メディアが翼賛してくれるのはありがたいけど、ここまでとは思いませんでしたから。翼賛されるのって案外、不安で、う~む、この先どうなるんでしょう。