ヘルシンキの風は冷たく、痛い。
町の中心部にも雪が残っているし、道路が凍っているので歩くのも一苦労だ。頬や手に痛みを感じながら元老院広場に出てヘルシンキ大聖堂を見物。そこからヘルシンキ大学脇を抜けて、アテネウム美術館に出る。美術館前の駅前広場にはスケートを楽しむ市民たち。
アテネウム美術館は130年の歴史を持つフィンランドの代表的美術館だ。特に民族の叙事詩「カレワラ」を題材にしたアクセリ・ガレン・カッレラの作品で知られるという。
展示は「フィンランド美術の物語」というテーマ設定で、19世紀の絵画に始まり、地元の画家や、パリで活躍した画家の作品、「カレワラ」関係の作品、世紀末から20世紀にかけての多様なアート、さらには1940年代の戦争中の雰囲気を伝える作品など、年代順に展示されている。90分ほどのんびりと眺めた。解説がほぼ英訳されているので助かる。もっとも、売店に置かれた「美術館ガイド」はフィンランド語しかなかった。また、ゴッホ、セザンヌ、ムンクなども数点。ル・コルビュジェまであった。
絵葉書を5枚。
アレクサンダー・ローレウス「夜の農家の火事」1809年
ロベルト・ウィルヘルム・エクマン「イルマター」1860年
グレタ・ヘルフォルス・シピロ「聖ジョン教会」1918年
スルホ・シピロ「5月の初日」1932年
サーリネン「自画像」1940年
カッレラの「アイノの神話」はなぜか絵葉書になっていないようだ。